営業時間 13時〜20時
   定休日 月・金(祝実は営業。詳しくはこちら
   席料 600円
    こども教室など各種教室講座あり。詳しくはこちら
  Twitterも一応やっています。

2010年01月18日

置碁のすすめ

 囲碁というゲームの優れているところのひとつに置石によるハンディキャップが効果的で、かなりの実力差があっても勝負として楽しめることがある。将棋、チェスなどで駒を落とすこともできるけど、囲碁ほど柔軟にはいかない。スポーツではなおさらで、ゴルフでかろうじて打数でハンディキャップをつけて遊ぶくらいではないか。

 ただ置碁がいやだという人も中にはいて、それは人それぞれでよいのだが、碁席などの対局は置碁が欠かせないので困ったことになる。多人数がアクセスするネット対局ならば、どんな棋力の人でも実力伯仲の相手がすぐ見つかるかもしれないが、碁席ではそうはいかない。置き碁を倦厭されるとお手上げである。

 初心者から中級、上級と這い上がってきたひとは、そこまでの道程でほとんど置く側で対局してくるわけだが、だんだん棋力が上がるにつれて後進に置かせて打たねばならない場面も出てくるだろう。これを嫌がる人がいる。もちろん気持ちは察して余りあるが、自分も先輩に胸を貸したもらってきたことから考えれば、ぜひ快く置碁を受けてもらいたいものだと思う。棋道上達の道は譲り合いの精神が大事だ。

 それに、置かせて打つのはすごく勉強になると思うのだ。
 自分が置いて打つときは、白がすごく強く見えるものだし、勝つのは難しいことのはずだ。しかし、いざ自分が白を持ってみると、神秘的な白の魔力などというものは存在せず、置石が無言の圧力をかけてくる。片側からだけ見るのではなく、逆の立場に立つことでいろいろなことが見えてくるはずだ。

 置かせる碁に初挑戦する人にアドバイスすると、勝つことよりもとにかく粘り強く打って作り碁を目指すことである。置碁の白はもともと不利なのだから負けることは恥ずかしいことではない。
 置碁の白番に慣れない人が失敗するケースは、ほとんどが一気に巻き返そうと焦って序盤で無理しすぎて自滅するというものだ。勝てなくてもいい、負けが少しでも小さければいい、そう思って息長く打つことをお薦めする。
 そうすると、下手(したて)の意外な欠点が見えてくるはずだ。もう何もしなくても勝っている場面での蛮勇。小さなミスをついて、しかし「この程度じゃ全然追いつかないなぁ」と嘆息していると、無理に挽回しようとして自ら傷口を広げてくる。あるいは、ミスしたあと落胆し雑になり損を重ねる。置碁では、普通では到底ありえないような得をすることもあるのだ。上手(うわて)からみれば下手の乱れはしばしば不可解だ。
 そうして見えてくる下手の欠点は、おそらくは上手に置石を対したときの自分の姿と相似形のはずで、上手と打っているだけでは気がつかない自分の姿を客観的に見る機会になるのである。そうして自分の姿が見えれば、上手と対したときに今少し粘り強く戦えるようになるかもしれない。

 真実の姿は、置いても置かれても碁は難しいということだ。置いた方には置いた方の苦労が、置かせた方には置かせた方の苦労がある。どちらが楽ということはあり得ない。それぞれの立場に長所短所があって、ものごとは案外つりあっている。短所ばかりに目を向けるとあれはいやこれもダメということだが、よさもわかれば置いても置かせても互先でもそれなりに楽しめる。囲碁を幅広く楽しむためにも、積極的に置き碁も打って方がいいと、私は思う。


 ブログランキング参加中です!
blogram投票ボタン 
 
posted by das53jp at 13:28| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。